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坂道トレーニングの処方箋

Polar

月曜の鎌北湖~顔振峠の往復20km、3時間LSD練習のデータです。

劇薬のような? 「坂道トレーニング」を服用し始めてから、もうすぐ一ヶ月です。

フルマラソンのための脚筋力の養成を目的とした坂道トレーニングは、どうあるべきか?

坂道トレーニングについての理論的裏づけを探していたときに、ネットで良いもの(記述)を見つけました。「@runnerさんのトレーニングガイド21」から、すこし引用します。

◆トレーニングプランの基本4 脚筋力の養成

 走り込みの、もう一つの目的に脚筋力-脚の筋持久力-を養成する、ということがあります。いわゆる「脚をつくる」と言われることです。通常、走り込み期のトレーニングプランを考える場合は、走る距離とペースの検討が中心となります。これは、基礎持久力やスピード持久力養成のために、心肺機能など生理的な反応がトレーニングの目的のメインとなるためで、脚をつくるためには、どのような方法が必要か、というようなことはあまり考慮されません。
 一般的には、持久力養成のための走り込みの中で、脚づくりは自ずと十分達成されると認識されています。また、初めから、走り込みは脚をつくるために行うのだと認識している指導者・選手もいますが、これは、スピード持久力の養成と、筋持久力の養成は裏腹で、トレーニングの中ではどっちがどっちと一概に言えない部分もあるということを示しています。

 そもそも、基礎持久力・スピード持久力と、筋持久力は持ちつ・持たれつの関係にあります。特にこの時期に限って必要なそれぞれの能力は走り込みによってまぁまぁバランス良く発達するので、その区別はあまり問題になりません。しかし、これらは本来、別々の物であり、いつまでも、どこまでもそのバランスが保たれているとは限りません。むしろ、一般的に日本のランナーは、筋持久力の方がスピード持久力に較べて劣っている傾向にあるように感じます。日本マラソントレーニング方式で培った日本選手の心肺機能の能力(スピード持久力)は非常に高い水準にありながら、それを十分に補うだけの筋持久力が養われていないのではないでしょうか。

 国内でも、よく「山間部出身の選手は強い」というようなことが言われます。これはジュニア期や現在の基礎トレーニングの中で行う起伏地での走り込みによって、筋持久力が十分に発達しているということだと思います。ただし、これは筋持久力が、スピード持久力を上回っているから速く走れるのではなく、スピード持久力を発揮するのに十分な筋持久力がある、ということです。

 リディアード式トレーニングの中には、有名なヒル・トレーニングという脚筋力を養成するプログラムがあります。また、旧東ドイツのトレーニングの中には、起伏を利用したインターバル走やトラックで行うドリルが組み込まれていました。日本のトレーニングの場合は、地形的な問題と認識不足から、このような取り組みは十分ではないようです。

 筋持久力はランニングスピードの土台となるものです。従って、トレーニングプランが進行するにつれ、走り込みに必要な筋持久力・スピード練習に必要な筋持久力・レースに必要な筋持久力と段階的に養成する必要があります。

 しかしながら、脚筋力(筋持久力)養成のための具体的なプログラムというのは、実は確立されていません。そもそも、心肺機能系の能力に較べて、筋持久系の能力は、その測定方法すら確立されていないのですから、科学的に、どのくらいの人にどのくらいやればいいのかとなると、実は、なかなか胸を張ってご教授するのは難しいところなのです。前出のリディアード式にしろ、旧東ドイツ式にしろ、ある程度の方法は知られていますが、どちらも職人技的なところがあって、それをきっちり伝授されている日本の指導者はおそらくほとんどいないと思います。ただ、言えるのは、いづれの方法も、傾斜地や起伏、坂道などを利用して負荷をかけることと、もも上げ走やつま先走等のドリルを取り入れていることは共通しています。このへんをヒントにしながら日本の実情にあった方法というのを考えていきたいものです。
 

◆おトクな起伏トレーニング

  欧米をはじめとした諸外国のトレーニングと、日本のトレーニングとの違いの一つに、コースの設定:平地を走るのか、起伏地を走るのか、ということがあります。もちろん、何よりも地形的な問題がありますが、日本人の几帳面な性格もあって、国内のトレーニングは、距離・ペースを綿密に設定して、その通り実行していこうという指向性があります。
 そうすると、ペースの不確定要素を多く含む起伏地よりも平坦なところでキッチリやろうという部分がどうしてもでてきます。海外のトレーニングでは、大雑把な性格と地の利を活かしたクロスカントリーが盛んです。特に、基礎持久力を養成する段階でのクロカンの利用は、自ずと筋持久力をはじめとする総合体力の強化を促進することになり、かなりおトクな効率の良い方法であるといえます。更にはスピード持久力養成後、スピードトレーニングに備えての脚筋力養成に、起伏・坂道を利用したインターバル走なども効果的です。

 このように、起伏地を利用したトレーニングは、より過剰な負荷(過負荷)を身体にかけることにより、1ランク上のスピードやパワーの獲得を期待することができます。従来、外国選手と日本選手の5000mまでの種目のスピードの違いは、先天的な資質の違いであって、どうしようもないことだと理解されてきましたが、100mでも日本人が世界を狙うご時世、意外とこういう基礎体力の養成段階での差が上乗せされているだけの結果なのかもしれません。スピードの差は、近年、10000mやハーフマラソンでも顕著となってきており、日本のお家芸マラソンもうかうかしていられない時代が来ている感じです。

 確かに諸外国に較べ、地形的な不利は明かで、国内のチームは、長期合宿でもしない限り、継続的な取り組みとするのは難しいにも事実です。ただし、起伏地は無い無いという中にもあるもので、本格的な山岳地帯や高原でなくても、なんとなくイケそうなところは都市部近郊でもけっこうあります。ましてや普通の坂道なんてのは、むしろ日本中、どこにでもありますよね。欧米並みとはいかなくても、要は工夫次第ということです。

ここで、注目したい記述としては、

『筋持久力の強化、マラソン後半のスタミナ、35km以降での脚がなくならないようにするために、「坂道トレーニング」は有効だヨ。だけども、経験的には理解はされているけど、具体的(科学的)数値(傾斜、距離、スピード、心拍数)で指導できるようなトレーニング理論は確立されておらず、指導できる人もいない。まだまだこれから・・・』

ということ。

坂道トレーニングの方法論は確立されていない。我々市民ランナーとしては試行錯誤せざるを得ない?(そこが楽しい?^^) 

過激な傾斜で有名な「奥武蔵グリーンライン」を使った坂道トレーニングでは、毎週末、早朝からの走り込みを行うことで、めきめき実力をつけて大幅な記録アップを果たした方がいる一方で、走歴20年以上のベテランのランナーであっても馴れない坂道をスピードを上げすぎて走ったために、1回の練習で脚筋や腰まわりの筋肉を傷めたり。そんな事例を身近で見聞きしています。坂道トレーニングという劇薬は(経験的には)効果的であることは判っていても、間違った処方箋で服用すると・・簡単に脚を壊してしまいます。

私も・・・昨年、壊れました。 ^^;

そのときの坂道トレーニングメニュー(処方箋?)

※坂道走(下り)

距離7.5km、最大標高差:623m、平均斜度8.4%、獲得標高:上り0m/下り620m、毎週末、下りのみ(上りは歩き)、目標ペース:キロ5分

http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=5006ab5ea568af9d6660b15896290844

3週目にして足底筋膜炎、ふくらはぎの横(ヒコツ筋)がカチカチになり治療院に通いました。 苦笑)

経験豊富なランナーから指摘されたアドバイスとしては、

~ コースが過激すぎ(傾斜がきつすぎる、距離が長すぎる)、目標ペースが速すぎる、下りオンリーのコースは良くない、下りをメインの練習にすべきではなく上りをメインにすべき ~

このときの練習メニューは「下り坂のダメージを積極的に受け入れて(超回復効果を期待して?)脚筋力を養成する」という考えでトライしましたが、ただ単に脚を壊すための練習になってしまいました。

超回復効果をはるかに超えるようなダメージ!でした。orz

衝撃の強いアスファルト、下り坂オンリーの連続7km、傾斜8%というのは、想像以上にダメージが大きく、劇薬を越えて猛毒になってしまった・・ということです。

ということで?  (非常に長い前置きでしたが ^^;)

今年の「坂道トレーニング」の処方箋は、注意深く、慎重に!

※坂道LSD(上り/下り)

<練習コース、練習量、練習回数>

ゆっくり走っても強い負荷がかかるような急傾斜コースを使い、距離は長く、スピードは遅くゆっくりスロージョグで。

本命マラソン(大田原)まで、毎週末に行うが、脚を馴らしながら段階的に距離を伸ばして行くようにし、最終的には30kmを目標とする。

10kmコース

 http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=d668bf2d9edf4c4bfd38b3e718354263

20kmコース

 http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=164af83ae2f9a6d52ae3a5e638bedbdc

30kmコース

 http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=7d5fc1e4bf02745c6a3276016753bf8e

<練習の狙い>

「心肺機能強化」よりも「脚部筋肉強化」にポイントを置き、心肺機能を追い込みすぎないように注意して、距離(時間)を伸ばすことに重点を置く。上り、下りのどちらかにポイントを置くということではなく、上りでは心肺機能強化のために(極力歩かずに)しっかり上り、下りでは故障回避を最優先してキロ7分ペースを目安とし、急傾斜部分については完全なウォーキングとする。

<練習にあたっての注意点>

練習の開始・終了(最初と最後)に1km程度のアップウォーク、ダウンウォークを行い故障回避に努める。

ダメージを受けやすく肉離れ常習気味の「ふくらはぎ」については、アイシング、ストレッチなどのケアを怠り無く行い、

http://www.youtube.com/watch?v=UPhc3CjqdWw

すこしでも違和感を覚える場合には練習の頻度、強度について控えるように心がける。

トレーニング後のプロテイン摂取と休養(お昼寝)を重視する。

完璧です!(ほぼ自己満足!?^^;)

大田原マラソンで3時間30分を切ってゴールする姿を夢見て・・(完璧な妄想? ^^;)

[追記 9/26]

奥武蔵グリーンライン(坂道練習コース)での起伏走練習は、全路が舗装されており厳密にはトレランコースではありませんが、アップダウン的にも距離的にも、(インターバル的なニュアンスが含まれる)ヒルトレーニング練習というよりも、トレイルランニング練習の心得で臨んだほうが良いような気がしています。 

マラソンとトレイルランニング練習に関する記事を

All Aboutジョギング・マラソン関連情報 「夏場はトレランで逞しさを身につける 」より引用します。(ガイドの谷中氏は私の所属するランニングクラブ(WGM)に所属されている大先達です!)

■飽きずに長時間練習できる
走路の状態が悪いので、気が抜けず、3時間程度の時間はまたたくまに過ぎてしまいます。一人では単調な練習も、トレイルランならば飽きずにこなせます。

■足裏の感触が敏感になる
常に足裏の感触を気にしなければならず、足裏の感触に敏感になります。このことが、一般のロードやトラックを走るときの無造作な着地から、足裏の感触を意識する着地に変えてくれます。路面の変化にも迅速に対応できるようになります。

■登り下り、スピード変化に強くなる
アップダウンがまったくないというマラソンコースは滅多になくて、平地のコースでさえ川や鉄道を越える橋がつきものです。東京国際(女子)マラソンでは、四ッ谷の坂がポイントです。平坦コースといわれるつくばマラソンでも30kmからのゆったりした坂に辟易するランナーは多いでしょう。元気なときには何も感じずに通過してしまうような坂が、疲労しているときには、その疲れを倍化させ、坂を登りきった後の走りにまで影響を与えます。登り坂だけでなく、長野マラソンのように下り坂のこなし方がポイントになるレースもあります。

走り方も、使う筋肉も坂の傾斜やその長さによって異なります。スピードの変化(走りの切り替え、心拍数の上げ下げなど)にも慣れます。さまざまなシーンに対する適応力をつけてくれるのが、起伏走なのです。

■バランスが取れた体作り
腕振り、腿上げ,蹴りなど筋肉を多彩に使うので,バランスがとれた体作りがはかれます。

■リハビリトレーニングに最適
膝に故障を抱えている人にとって、坂道を登る練習は、心肺機能と筋肉に大きな負荷をかけても関節には負担が少なく、リハビリ期のトレーニングとして最適です。ただし、故障時は、下りはゆっくりと関節に影響しないように走ってください。クッションのよいシューズを使いましょう。

■土台作りができる

登り坂の練習は、腰から脚部の各筋肉と心肺機能を鍛えます。車で言えば,シャーシー、サスペンション、エンジン、排気システムの強化と考えてよいでしょう。サブスリーを目指すには、ある低度のスピード養成が必要だと思いますが、このような走るための土台を強化せずにスピードトレーニングを積むとどうなるのか。故障を起こす確率が高くなります。

筋トレの目的は、パフォーマンスをアップすることと故障の予防という二つの目的があるわけですが、市民ランナーにとってあまり楽しい練習ではありません。起伏走は、筋トレの要素も含んでいますから、筋トレ嫌いの方にもおすすめのトレーニングなのです。

■下りでスピード練習も
膝を中心とした脚の筋肉ができたら、ゆっくり下っていた下りをスピード練習に活用します。登りではどうしてもピッチが落ちます。しかし、マラソンではピッチも大事です。下りは否応なくピッチも上がりますし、脚も広がります。これを利用して下りをスピード練習に使うのです。ただし、下りのスピードアップ練習は、練習スケジュールからいえば、9月半ば(坂道練習を開始してから2ヶ月半を経過したころ?)を過ぎてからでしょう。

以前、坂道トレーニング(下り)で故障してしまったのは、段階的にトレーニング強度を上げていかずに、いきなり「下り坂スピード練習」をしてしまったからです。 まったく 苦笑)

先達の言葉には注意深く耳をかたむけなくては・・・! ^^;

Runnetのコラム「フルマラソンに効くトレイルラン」 にも参考になる記事が多くあります(現在も連載継続中です)!^^

以下、第7回「鍛える」ためのホームコースを作ろう(山本正彦先生)の記事より

~  ホームコースを作ることで、トレイルでのトレーニング頻度が上がってくると、次第にトレイルを走るテクニックも身につき、トレイルランに対する抵抗がなくなってきます。こうなると、週末たっぷり時間がとれる時などは、それほどの勇気を必要とせずに、ホームコース以外のトレイルにも行きたくなるものです。そのためにも、まずは慣れる、鍛えるためのホームコースを作るのが大事なポイントなのです。

強化につながるホームコース選びのポイント

1.自宅から近く、気軽に行ける
2.行程の目安は1~2時間
3.路面はトレイルだけにこだわらない。舗装路や砂利道を選んでも良しとする
4.直射日光の当たらない木陰が多い
5.走れる区間が多い
6.アップダウンを繰り返す尾根沿い

※優先順位の高い順

お! 奥武蔵グリーンラインでの坂道練習コースは、全てに該当する♪ 結構いい線いってる? 笑)

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